リノベーション済みマンションを購入する際の注意点まとめ

ここ数年で物件情報サイトなどに「リノベーション済マンション」が多くなってきました。
新築のマンションに比べて、費用が安く抑えられるので人気が上がっています。

しかし人気と言っても、新築マンションや一般的な中古マンションに比べて、市場に出ているリノベーション済みマンションの数は多くありません。
そのため、購入してみて満足した事・後悔した事など実際に経験した人の声を聞くのは難しいかもしれません。

そこで、この記事ではこれからリノベーション済みマンションを購入するの際に知っておきたいメリット・デメリットについて紹介していきます。

情報を知った上で「心から買って良かったと思える物件」を選びましょう。

この記事はリノベーションジャパンが執筆しています。


リノベーション済みのマンションを選ぶメリット

リノベーション済マンションは、入居する時は既に「最新のシステムキッチン」や「ホテルのようなパウダールーム」など新築のように綺麗な部屋に生まれ変わっています。

中古マンションに手を加えた物件のため、新築よりも安い価格で購入することが出来ます。

新築や自分で購入する物件を選んでリノベーションするのに比べて、費用や時間を掛けずに住むことができるのは魅力的ですね。

リノベーション済みなのですぐに住める

中古マンションを購入してリノベーションする場合、業者との打ち合わせに2~3カ月、工事に2~3カ月必要なため住むまでに6カ月ほどかかります。

物件探しから必要な場合は、これに加えて2カ月~5か月ほどかかります。

このため「忙しくてなかなか時間がとれない」「賃貸の更新タイミングに合わせたい」など時間に制限がある人にはやや厳しい状況になるでしょう。

一方、リノベーション済マンションは、既に部屋が完成しているため直ぐにでも住める状態が整っています。
気に入った間取りの物件に出会えれば、住宅ローン審査、契約、引き渡しと1カ月程度で住む事が出来ます。

自分でリノベーションしなくて良い

自分でリノベーションするには、住むまでにたくさんすることがあります。
自分でリノベーションする際の流れは、大まかに以下の通りです。

*情報収集をしながら、予算やイメージを考える
*物件を探して購入する
*いくつかの会社に見積もりをだし、相性の良い業者を選ぶ
*現地調査の結果を踏まえて念密な打ち合わせ
*納得いくまで話し合った上での契約⇒工事

「これだけ?」と思う人もいるかもしれませんが、その一つ一つの内容は非常に濃いため、膨大な手間と時間がかかります。

これに比べてリノベーション済マンションを購入する場合は、物件を見つけてから住むまでに上記のような工程が必要ないため、大幅に時間や手間を省くことができます。

新築マンションよりも安く購入しやすい

新築マンションは完成直後が資産価値が最も高く、築25年ほどで資産価値は半分にまで下がります。
基本的に新築マンションより、リノベーション済マンション(物件価格+リノベーション費用)の方が安く購入できます。

【東京23区で比較した場合】
■新築
 平均価格 6,548円
 平均面積 58.79㎡
■リノベーション済マンション(一例)
 販売価格 3,480円
 専有面積 58.72㎡
 築年月  1996年08月
 リノベーション年 2021年1月 
 所在   東京都足立区(駅まで徒歩15分)

住宅ローンをまとめることも可能

中古マンションを購入して自分でリノベーションをする場合、通常以下2種類のローンの契約が必要になります。

*マンション購入で契約する「住宅ローン」
*リノベーション工事で契約する「リフォームローン」

しかし、リノベーション済マンションは、既にリノベーションが終わっている状態です。
このためリノベーション済マンションを購入する場合は、リノベーションにかかった費用も含めた価格で販売されるため「住宅ローン」のみで契約することができます。

また「住宅ローン」は「リフォームローン」に比べて金利が低いという特徴があります。

瑕疵担保責任があるため安心

「瑕疵担保責任(契約不適合責任)」についてご存じですか?

簡単に言うとリノベーション済マンションを購入して瑕疵が見つかった時、一定期間は売主に修繕費を請求(場合によっては契約解除)ができるというものです。

瑕疵担保責任が付いている場合は「買った後は全て自己責任!」とならないため安心です。

■瑕疵:不具合や欠陥のこと
*物理的瑕疵(白蟻被害など)
*環境的瑕疵(近隣に悪臭をはなつ物件があるなど)
*心理的瑕疵(周辺に暴力団事務所があるなど)

■瑕疵担保責任を負う期間
売主が不動産会社:宅地建物取引業法により、引き渡しから最低2年
売主が個人:引き渡しから2~3カ月が多い(売主との交渉次第)

リノベーション済みのマンション購入時の注意点


リノベーション済マンションは、第三者の手によってリノベーションが計画・実行されています。

そのため元々どういう状態の物件だったのか、配管など見えない部分も工事されているのか確認が難しいケースもりあます。

どのような暮らしを望むかによって必要とする条件も変わりますが、購入時に注意するポイントをお伝えしていきます。

適合リノベーション住宅であるか確認する

気に入ったリノベーション済マンションが、本当に良い物件なのかどうかは気になるところですよね。
実はリノベーション済マンションは、あることをすると良い物件かどうかが分かります。

それはそのマンションが「適合リノベーション住宅」かどうかを確認することです。

適合リノベーション住宅とは「安心して住めるためのにリノベーション住宅促進協議会が定めた統一品質基準を満たした優良のリノベーション物件」のみを指す住宅の事です。
(※ホームページ検索などでは「R1」「℞2」などの記載があれば該当物件)

  • ℞1:専有部の品質基準クリア
  • ℞2:℞1+共有部の品質基準クリア

また品質保証だけでなく、情報開示や保証においても安心がついてきます。

管理規約によっては追加のリノベーションが難しい

マンションは専有部分(購入した部屋)と共有部分(エレベーターやバルコニーなど)に分かれています。

通常、共有部分は個人でリノベーションすることはできません。
では「専有部分は好きにリノベーションできるのか」というと、そういうことでもないのです。

なぜならマンションの管理規約では、共有部分に限らず、専有部分も対象にそれぞれのルールが定められています。
つまり中には、管理規約で間取りの変更や床の張替えなどが禁止されているマンションも存在するんですね。

このようにマンションやその管理規約によっては、追加でリノベーションをすることが難しい場合があります。

資産価値が下がらないとは限らない

基本的に建物は、築年数が経過するごとに劣化が進み建物の価値が下がります。

ですがリノベーションをすることで、新築と同じもしくは新築以上に、家の性能は向上します。
新築より安く、それでいて新築に遜色ない性能を持つリノベーション済みの住宅なら、需要の増加や資産価値の上昇が期待できるということです。

ですが、リノベーションをしたからといって、必ず資産価値が上がるというわけではありません。
例えば築浅のマンションを購入した場合、築25年までは資産価値がどんどん下がります。

また、家自体はリノベーションで新築のように変わっていても、管理状況が悪かったり、駅やスーパーが遠いなど周辺環境や立地に恵まれていない場合も同様に、資産価値は下がる可能性があります。

共有部分の修繕状況を確認しておく

リノベーション済マンションの購入で不安な点と言えば、耐震性や共有部分の劣化が挙げられます。

リノベーション工事で部屋は新築のように綺麗になっていても、エレベーターなど共有部分は工事されていないままというマンションも少なくありません。

壁や屋上などの共有部分は個人で手を加える事ができませんし、管理状況が悪ければ、老朽化もそれだけ早く進みます。

このためリノベーション済みマンションの購入を検討する際は、エントランスやごみ置き場など共有部分の清掃がされているか、定期的な大規模修繕計画が行われてるか、耐震診断を行っているか(行う予定はあるか)を必ず確認しましょう。

自分の好みのリノベーションでないこともある

住まいも時代によって流行りがあります。
リノベーション済みマンションは現代のライフスタイルに合わせて、一般的に最適と考えられる間取りや内装設備などが施されています。

ですが既に完成された状態で販売されるため、自分の希望を反映させることができません。
そのため自分が考えていた間取りではなかったり、床などの素材が好みではないという事もあります。

生活する上で特に困った事がなくても「ここがもう少しこうだったら完璧なのに」と間取りや設備を理想と完全に一致させる事が難しい点は、ややデメリットといえるでしょう。

物件の選択肢が限られてしまう

リノベーション済マンションは中古マンション全体の1/3程度と販売物件数が少ないのが現状です。
そのため、住みたいエリアでリノベーション済マンションが販売されているとは限りません。
人気エリアで探す場合は、マンションの価格が高騰していることもあり、より競争率が高くなります。

また、すでにリノベーションが完成された状態で販売されているため、エリアは良いけど間取りが希望と合わないという事もあります。

このようにリノベーション済マンションを購入する場合は、新築・中古マンションに比べて物件の選択肢が限られてしまうという点にも注意が必要です。

リノベーションから業者に依頼することも検討する

リノベーション済マンションは、工事完成後に販売されるものが多いです。
そのため「自分好みにアレンジできる」というリノベーションのメリットが活かせません。

しかし最近ではリノベーション済マンションで新たな販売サービスを行う業者も出てきました。
工事前の状態でマンションを販売し、自分好みの工事内容を選んで注文すれば、注文に沿って業者がリノベーション工事を行うというものです。

この場合もマンション販売価格にリノベーション費用を含めて「住宅ローン」のみで契約ができます。
理想の家が見つからない時は、リノベーションから業者に依頼する事も選択肢として検討すると良いでしょう。

自分の好みにリノベーション可能

リノベーション工事から業者に依頼する場合は、自分の希望を反映させる事ができます。

管理規約にもよりますが、「木目調の安心する壁紙」や「床は高級感のある濃い色の素材」、「ドアは引き戸」、「新品の対面キッチンで全体を見渡せるリビング」、「ペンダントライトもつけてみたい」、「お風呂は掃除しやすい素材がいい」など自分好みに工事内容を選ぶ事ができるため、自分のライフスタイルに合った快適な暮らしが出来ます。

選択できる物件の選択肢が広がる

工事完成後のリノベーション済マンションは販売物件数も少なく、リノベーションに自分の希望が反映できないため、物件の選択肢が限られてしまいます。

ですが、リノベーションから依頼できる場合は、間取りや設備を自分好みに変えることができます。

「希望のエリア」と「希望の間取り」2つを満たす事は難しいかもしれません。
しかし希望のエリアで物件が見つかりさえすれば自分好みにリノベーション出来るため、物件の選択肢が広がります。

リノベーション済みマンション選びに失敗しないためには

リノベーション済マンションは、配管や床下など目で見えない所まで工事がされていない場合があります。
確認を怠ると水漏れや換気不良などの不具合が起こる恐れがありますが、素人がこういった部分を確認するのは少し難しいです。

そこでリノベーション済マンション選びで失敗しないためには、評判の良い業者に相談して工事内容や品質に問題がないか確認することをオススメします。

相談先に迷った場合は、リノベーション住宅促進協議会会員の業者に依頼するのも良いでしょう。

運営者情報

運営会社
株式会社 REIWAクリエイト
住所
〒812-0016福岡県博多区博多駅南2丁目3-26
お問い合わせ
092-409-9970
会社概要
http://www.reiwa-create.com/

関連記事

無料VRパース作成依頼はこちら
無料VRパース作成依頼はこちら