2022.03.24
デザインリノベーションのメリット・デメリットは?費用相場も解説マンションのリノベーションで間取りは変更できる?費用や注意点を解説

愛着のある住まいでも、ライフスタイルの変化にともない、暮らし方と間取りにギャップを感じる人も少なくないでしょう。
この先も大切な家族と快適に暮らすためには、さまざまな変化に合わせて住まいをリノベーションしていくことがポイントとなります。
しかし「間取りの変更」は有効な方法ではあるものの、どの程度の費用がかかるのか気になる人も多いのではないでしょうか?
また、マンションのリノベーションは、基本的に一定の制限を受けるため、とくに注意しておかなければならないことがあります。
そこで今回は、マンションの「間取りの変更」リノベーションについて、目安となる費用や注意点について徹底解説したいと思います。
間取りが変更しやすいマンションの構造
建物の構造にはいくつかの形式がありますが、マンションの構造は「ラーメン構造」と「壁式構造」の大きく2種類です。
しかし、これらは、種類によって間取り変更に対する適性度が異なります。
「ラーメン構造」と「壁式構造」について、それぞれどのような構造なのか、そして間取り変更に対する適性度などを簡単に解説いたします。
ラーメン構造
ラーメン構造とは、柱と梁で建物を支える構造のことをさします。
柱と梁の接合部を「剛接合」により一体化して変形を抑えるため、柱間の補強部材であるブレースが不要となり、開口位置や間取りを自由に設定できるようになります。
つまり、ラーメン構造は、きわめて自由な空間づくりができる間取り変更に適した構造なのです。
ただし、空間の四隅に柱が出っ張ることがあるため、家具の配置などでは注意が必要となるケースもあります。
ちなみに、ラーメン構造は、日本語で「枠」や「額縁」を意味するドイツ語の「Rahmen」がその由来です。
壁式構造
壁式構造とは、柱や梁ではなく、耐力壁で建物を支える構造のことをさします。
そのため、室内空間のなかに耐力壁が設置されているケースもあり、その場合は自由に撤去できません。
つまり、壁式構造は、間取り変更を行う場合の自由度はラーメン構造よりも劣り、制限を受けやすい構造なのです。
ただし、空間の四隅に柱が出っ張ることはなく、家具の配置などもスッキリと納まります。
また、壁式構造は、建物の耐震性能を確保しやすいことも魅力のひとつとなっています。
マンションのリノベーションで間取りを変更する際の費用相場
マンションの間取り変更リノベーションは、目的によって工事内容は異なり、また、その内容によって費用も大きく変わります。
間取り変更リノベーションのなかでも代表的なものについて、目安となる費用相場をご紹介いたします。
間仕切りの追加・撤去する際の費用
間仕切りの追加および撤去は、間取り変更の基本的な工事となります。
これら工事を実施することで、部屋数を増やしたり、あるいは複数の部屋をひとつにして広々とした大空間にしたりなど、自由な間取り変更が行えます。
間仕切りを追加、撤去する際の費用は、工事の規模や仕上げ材の種類、電気工事の有無など、条件によって変わりますが、おおよその目安となるのは以下の通りです。
- 間仕切りの追加(1か所あたり):10~25万円
- 間仕切りの撤去(1か所あたり):6~24万円
内装工事にかかる費用
間取り変更を行う場合は、あらゆる内装工事が伴います。
フルリノベーションはもちろんのこと、間仕切りの追加や撤去を行う場合でも天井や床などの内装工事が発生することになります。
間取り変更にともなう内装工事の費用について、おおよその目安となるのは以下の通りです。
- クロスの張替え:1,100~1,500円/㎡
- 塗り壁(珪藻土など):3,000~7,000円/㎡
- フローリングの張替え(複合フローリング):9,000~20,000円/㎡
- フローリングの張替え(無垢フローリング):10,000~30,000円/㎡
水回り設備の設置位置変更をする際の費用
間取り変更では、既存のキッチンやトイレ、浴室、洗面化粧台など、水回り設備を別の場所へ移動するケースもあります。
その際には、給水管や排水管、そして電気配線などについても、移設や延長の工事を行わなければなりません。
これらは、床下や壁内にあるため、解体する範囲が大きくなる可能性もあり、工事規模が大きくなってしまうことがあります。
間取り変更にともなう水回り設備の設置位置変更工事の費用について、おおよその目安となるのは以下の通りです。
- キッチンの移動:100~200万円
- トイレの移動:30~60万円
- 浴室の移動:100〜250万円
- 洗面化粧台、洗面所の移動:20〜60万円
マンションのリノベーションで間取りを変更する際の注意点
マンションのリノベーションで間取りを変更する場合、とくに注意しておきたいことがあります。
この注意しておきたいこととは、マンションのリノベーションには一定の制限があり、希望通りにはいかないケースもあるということです。
そのため、どのような点に注意しておけばよいのか事前に把握しておくことが重要になります。
マンションのリノベーションで間取りを変更する際のおもな注意点についてご紹介いたします。
希望通りの間取りになるとは限らない
マンションのリノベーションでは、実現したい間取り変更を必ず行えるとは限りません。
なぜなら、マンションの構造には「ラーメン構造」と「壁式構造」があり、とくに「壁式構造」の場合は間取り変更に対して制限を受けやすいためです。
「壁式構造」は、耐力壁で建物を支える構造であり、室内空間のなかにこの耐力壁が位置していることも少なくありません。
しかし、耐力壁を取り除いたり、あるいは切り欠いたりした場合は、建物の強度に影響を与える恐れがあります。
そのため、希望する間取りをそのまま実現できるとは限らないのです。
希望の場所に水周り設備を設置できない場合も
マンションの間取り変更リノベーションにおいて、水回り設備を別の場所に移動したい場合も、希望通りにはなるとは限りません。
なぜなら、水回り設備の移動は、給水管や排水管、電気配線、ガス管などの移設も必要であり、これらが想定通りに配置できない場合があるためです。
例えば、排水管は、スムーズな排水ができるよう適度な勾配を確保しなくてはなりません。
そのため、排水管の距離が長くなるほど床下には高さが必要となり、高さが不足する場合、床を上げる工事を行うのか、あるいは別の場所へ配置するのか検討する必要があります。
また、マンションによっては排水管が床スラブを貫通して立ち上がっているケースもあり、その場合の配管交換は基本的に行えません。
管理規約の範囲内でリノベーションをする
マンションでは「管理規約」が定められており、リノベーションを行う場合は、その規約の範囲に限られます。
「管理規約」とは、「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」で義務付けられているマンションごとに定めるルールのことです。
マンションは、所有者が居住スペースとして自由に使用できる「専有部分」と、それ以外の「共用部分」に分けられます。
そして、リノベーションが認められるのは「専有部分」のみとなりますが、この「専有部分」についても一定のルールが定められています。
そのため、「管理規約」で禁止されている工事は、基本的に行えません。
よって、間取り変更リノベーションを検討している場合は、「管理規約」に違反していないことを事前に確認することが重要です。
まとめ
ライフスタイルの変化に合わせて住まいも変えていくことは、これから長く、そして快適に暮らしていくためにも検討していくべきことです。
特に、暮らす人のムダを省く動線を確保するための間取り変更リノベーションは、非常に効果的な方法といえるでしょう。
ただし、間取り変更が有効に機能するためには、専門的な見地から提案できる業者に依頼することが重要なポイントとなります。
マンションの間取り変更リノベーションを検討しているなら、経験や知識が豊富で安心できる専門業者に依頼することを強くオススメいたします。
運営者情報
- 運営会社
- 株式会社 REIWAクリエイト
- 住所
- 〒812-0016福岡県博多区博多駅南2丁目3-26
- お問い合わせ
- 092-409-9970
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