2022.03.28
壁紙(クロス)リノベーションをする際の費用は?メリット・デメリットについても解説長屋リノベーションの費用は?パターン別に解説

長屋のリノベーションを検討するとき、最も気になることといえば、その費用ではないでしょうか?
気になる費用も、ある程度の目安が分かればリノベーションをする際のプランが立てやすくなります。
また、長屋は古い建物も多く、リノベーションの際には現代の暮らし方に見合うよう、つくりかえなくてはなりません。
そのため、長屋特有の構造や特徴などを考慮し、パターンごとに検討することがポイントとなります。
そこで今回は、長屋をリノベーションするときの費用の目安について、パターン別に解説していきます。
長屋とは
長屋とは、複数の独立した住戸が水平方向に連なって形成するひとつの建物のことをいいます。
主に集合住宅として分類されますが、アパートやマンションのように廊下やエントランスなどの共有部分はほぼ存在せず、それぞれの住戸が独立した構造となります。
また、隣接する住戸どうしの間にある壁は共有となるため、一戸建てよりも建築コストが安く、経済的であることも特徴です。
ただし、築年数が古い建物が多く、防音性や耐震性など性能面で不足するケースでは、十分な配慮が必要となります。
長屋をリノベーションする際の費用
長屋をリノベーションする場合、築年数の古い建物については現代の暮らしにマッチするよう検討する必要があります。
その方法としていくつかのパターンが考えらえますが、それらのなかから代表的なものについて費用の目安をご紹介いたします。
二戸を一戸にリノベーションする場合
長屋の隣接する二戸を一戸にするリノベーションです。
この工事は、共有する壁の一部を取り壊したり、柱を撤去して新たな部屋につくりかえたりするなど、大幅な間取り変更が必要となります。
しかし、壁や柱を撤去すると、建物の耐震性を損ねるおそれがあります。
この場合、構造計算に基づき、梁を補強するなど損ねた強度を適切に補えるよう検討することがポイントです。
費用は、建物の大きさやプランの内容によって異なりますが、戸建てのフルリノベーションと大きく変わらない程度となります。
二戸を一戸にする工事の費用の目安となるのは以下の通りです。
・坪当たり:30万円~
・トータル:800~1,500万円程度
耐震性や防音性を高めるリノベーションの場合
長屋は築年数の古い建物も多いため、とくに不安要素となる耐震性や防音性などの性能面を高めるリノベーションです。
耐震性を高める工事は、耐震金物による補強や耐力壁の設置、基礎補強、そして屋根の葺き替えなどいくつかの方法があります。
どのような方法を選択するのか、また建物の大きさや壁量によっても異なりますが、費用の目安となるのは下記の通りです。
・耐震工事:100~500万円程度
また、長屋の防音性を高める工事は、隣家と共有する壁を厚くし、遮音シートを貼ったり吸音材を充填したりする方法があります。
隣家との共有壁の防音性を高める工事の費用の目安となるのは下記の通りです。
・防音工事:30~70万円
内装を大きく変えるリノベーションの場合
長屋の内装仕上げや設備、そして間取りなどを変更するリノベーションです。
これらの工事は、行う内容によって費用も大幅に変動します。
例えば、築年数の古い建物は無断熱のものが多く、快適性を高めるには天井や壁、床などへ断熱材を充填し、同時に気密性を確保しなくてはなりません。
また、キッチンや浴室など設備を入れ替えたり、間仕切りを撤去して間取りを変更したりするなど、さまざまな組み合わせが考えられます。
当然のことながら、その組み合わせごとに費用も変わります。
内装を大きく変える工事の費用の目安となるのは下記の通りです。
・断熱工事:30~60万円
・キッチンの入れ替え工事:50万円~
・浴室の入れ替え工事:60万円~
・間取り変更工事:50~100万円
・クロスの張替え:30万円~(1,100~1,500円/㎡)
長屋をリノベーションする際の注意点
長屋をリノベーションする際には、とくに注意しておきたいことがあります。
それは、現存する長屋は築年数が古い建物が多いことや、特徴的な構造を有していることなどから、現代の住宅に求められる要素が不足している恐れがある点です。
リノベーション後の生活に影響を及ぼす可能性もあるため、十分に注意しておく必要があるでしょう。
長屋をリノベーションする際の、おもな注意点について以下にご紹介いたします。
耐震工事はした方が良い
長屋は、築年数が古く耐震性が十分でない建物が多く残っています。
日本は地震大国であり、1950年の建築基準法に定められた住宅の耐震基準は、大きな地震が起こるたびに見直されてきました。
とくに、1981年の改正は、重要な見直しがあったことから大きな節目となっており、この改正前の基準を「旧耐震基準」、改正後の基準を「新耐震基準」と呼ばれています。
ちなみに「新耐震基準」で建てられた住宅は、震度6強~7程度の大規模地震で倒壊しない耐震性を有しています。
よって、1981年より前に建てられた住宅は、現在必要とされる耐震性はないと考えられるため、耐震工事はしておく方がよいでしょう。
防音工事もした方が良い
長屋は、隣家と壁を共有しているため、生活音などが筒抜けとなってしまうことも珍しくありません。
特に、築年数が古い建物の場合はプライバシーという考え方が欠如しており、現代とは大きく環境が異なります。
防音が不十分な環境は、近隣トラブルの原因となるケースも多くあります。
建物全体に防音対策を施すのはコストがかかるため、隣家との共有壁だけでも防音工事をしておくとよいでしょう。
間取りの大幅な変更が難しい場合も
長屋のリノベーションにおいて、間取りの大幅な変更をしたい場合、必ずしも実現できるとは限りません。
なぜなら、長屋は住戸がそれぞれ独立しているとはいえ建物はひとつであり、柱や梁などの重要構造を共有しているためです。
これらの重要構造は、取り除くと建物の強度に大きな影響を与えることがあります。
つまり、建物の強度を損ねない範囲で検討しなくてはならないため、大幅な間取り変更が難しくなるケースもあるわけです。
まとめ
長屋のリノベーションは、古い建物が多いだけに、現代の生活に合わせてつくりかえる必要があります。
そのため、費用は高くなってしまう場合もありますが、さまざまなパターンを組み合わせながら検討してみるとよいでしょう。
特に、耐震工事などは自治体によって補助金が使えるケースもあり、活用できればコスト低減に有効です。
また、長屋のリノベーションは検討しなくてはならないことも多いため、経験豊富で安心できる業者に依頼することをおすすめいたします。
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